世界トップクラスのダイカストメーカー
アルミダイカストで自動車の軽量化に貢献
リョービ株式会社
リョービは、1943年12月に県南東部にある府中市で、ダイカストメーカーとして創業した。技術と経験を生かし、建築用品、印刷機器などの完成商品分野にも事業を展開している。2018年に創立75周年を迎える。
世界に広がるリョービのダイカスト
主力のダイカスト事業では、軽量で耐久性、リサイクル性に優れたアルミニウムを使い、主に自動車部品を製造する。ダイカストとは、溶かしたアルミニウム合金などを、精密な金型に高速・高圧で注入し、瞬時に成形する技術、製品のこと。自動車の軽量化に貢献し、省エネルギー、省資源など環境保全にも有効な技術として脚光を浴びている。同社は金型の設計・製作から鋳造、加工、組立まで独自の一貫体制で、世界トップクラスの実力を誇る。国内8ヵ所、海外6ヵ所(アメリカ、メキシコ、イギリス、中国〈大連・常州〉、タイ)に生産拠点を構え、世界中の自動車メーカーに、シリンダーブロックやトランスミッションケースなどの部品を提供している。 事業体制の整備も進める。18年3月に広島東工場(府中市)のダイカスト加工ラインを増設し、生産能力を5〜6%高めた。ハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)の新型自動変速機(AT)向けアルミダイカストなどの生産を強化する。同年4月には、同業の旭テック(静岡県)の2子会社を買収。また、金型の開発や生産体制の充実を目的に社内に金型部を新設した。品質向上やコスト削減に取り組み、1ドル=60円でも利益が出る体制の構築を目指している。美と機能性でドアクローザに革命
建築用品事業は、ダイカストで培った高度な技術を生かして、ドアクローザなどの建築金物を提供。ドアクローザは、国内で6割以上のシェアを占める。近年は、病院や福祉施設、学校などで引戸が多く利用されることから、スチール製や木製の引戸に対応する豊富なバリエーションの引戸クローザも取りそろえている。高精度・多機能な印刷機を提供
印刷機器事業では、三菱重工印刷紙工機械(株)(現三菱重工機械システム)との合弁会社リョービMHIグラフィックテクノロジー(株)を14年に創業。オフセット枚葉印刷機の分野で「RMGT」ブランドを展開している。高精度の多色化と印刷機能の高度化を追求し、小型から大型まで豊富なバリエーションをそろえるほか、デジタル化に対応した商品や環境に配慮した商品を開発・製造。国内外で幅広く提供している。多様な働き方を支援
17年に保育園業務を担うリョービライフサービス(株)を設立。1967年開設の「リョービ保育園」の運営を引き継いだ。建て替えを進めていた新園舎が18年2月に完成。社員だけでなく一般からの入園希望者も受け入れ、地域社会に貢献している。社会に欠かせない存在へ
リョービは、「技術と信頼と挑戦で、健全で活力にみちた企業を築く。」を企業理念として、お客さまや社会のニーズに応え、独創的で高品質な商品やサービスを提供し、社会にとってかけがえのない存在を目指す。会社概要
リョービ株式会社 本 社:府中市目崎町762 設 立:1943年12月16日 資本金:184億7200万円 売上高:2471億9200万円(2018年3月期/連結) 従業員数:7708人(連結) 事業内容:ダイカスト製品、建築用品、印刷機器の製造販売 T E L:0847-41-1111 http://www.ryobi-group.co.jp/
※2018年8月当時の情報です。