お好み焼を全世界へ普及
20年に国内外で30店体制へ

株式会社社ケーツーエス

 お好み焼店「ちんちくりん」を中心に国内外で16店を展開している。業務用鉄板販売も手掛け、両事業を拡大。2018年2月期決算のグループ売上高で前年比9・7%増の24億7000万円を見込む。今後は米国でちんちくりん3号店、東京で5号店など国内外で新規出店を予定するほか、鉄板販売を拡充。直営店は20年に国内外で30店舗、売上高30億円超を目指す。
  • 写真1
  • 写真2
  • 写真3
  • 写真4
  • 写真5
  • 写真6
  • 写真1
  • 写真2
  • 写真3
  • 写真4
  • 写真5
  • 写真6

東京五輪に向け出店加速

 国内は、ちんちくりんやパン屋などを14店運営。パン屋はカフェを併設しており、本社の1階で運営。周辺にカフェが無く、主婦層の人気を集めている。東京で運営するちんちくりんでは近年のカープ効果があり、来店が伸びている。増え続ける外国人観光客への対応も検討する。20年の東京オリンピック・パラリンピックまでに10店を計画しており、出店を加速する。「〝広島のソウルフード〟である『お好み焼』を全世界の人に食べて、知ってもらいたい。そんな思いで事業を展開しています。全国的には関西風のお好み焼が根強いですが、広島風をもっと食べてもらえるように、お好み焼の開業支援を積極的に行うなど、志が同じ仲間をどんどん増やしたい」

お好み焼が好評な海外

 海外は米カリフォルニア州ロサンゼルスで現地法人の「K2SUS CORP」(村竹真一社長=ケーツーエス副社長)を14年に設立。現在、同所で2店を運営し、現地の口コミ情報サイト「Yelp」で好評を得ている。18年は米カリフォルニア州トーランスで3号店を予定するなど、順調に拡大している。店舗は鉄板のショールームとしての機能を併せ持ち、研修センターとしても利用。川上博章社長は、「ロサンゼルスの店舗で、お客さまを目の前にして鉄板で焼くと、こんなに手間を掛けて焼くのかと、とても喜んでもらえるなど、評価は高い。おいしいと素直に言ってくれるので、焼き手もホールのスタッフもモチベーションが上がっています。米国人やアジア系の人たちにお好み焼に興味を持って、今後は現地で広島お好み焼店を開業してもらいたい。海外では関西、広島風が一緒になって、〝チーム粉モノ〟として、お好み焼のさらなる普及に尽力します」

鉄板事業も好調米国での大口受注も

 鉄板販売事業は、本社併設の「鉄板ミュージアム」で開業希望者に技術指導を行い、国内外から多くが訪れる。国内では厨房機器販売は大型商業施設等に入居するテナント向けなどが伸びている。  独自開発を進めた米国向けの換気用のフードを付けない〝笠無し型〟の鉄板は、展示会などへ積極的に出展し、販路拡大を図る。現地での安全品質規格「UL認証」を取得済み。18年は米大手飲食チェーンとの契約を見込み、実現すれば18年度から19年度に掛けて大口納入となる。「海外の人たちにメイド・イン・ジャパンの質の高い鉄板機器を使ってもらうことで、お好み焼用の甘辛いソースが受け入れられるようになるはず」と川上社長。鉄板事業を統括する村竹真一副社長は、「欧米の安全規格を取得し、引き合いが増えています」

会社概要

株式会社ケーツーエス 本  社:広島市安佐南区伴南5 – 5 -20 設  立:2005年3 月 資本金:3200万円 売上高:22億7000万円(2017年2 月期) 従業員数:210人 事業内容: 飲食店(お好み焼など)の経営、業務用鉄板商品開発販売、厨房設備機器の製造販売 T E L:082-555-2130 http://www.k-2-s.jp/

※2018年8月当時の情報です。